【読後レビュー29冊目】もっと仕事をラクにしたい人のための 最強のデスクワーク術 オダギリ展子
かつて私は、特許事務所で外国特許出願事務を担当していました。そこにはリスクヘッジのための事務所独自の変わった「オキテ」がたくさんありました。 面白いことに、それらの「オキテ」を遵守して業務を進めていくと本当にミスが発生しにくくなるのです。 やがて私は、ミスを未然に防ぐことが、そのミスをフォローするためのムダな時間を発生させないこと、つまり「業務の効率化」につながることに気づきました
本の要約:
どんなもの?
事務員として様々な事業所で勤務した筆者が、それぞれの事務所で決められていた『オキテ』についてまとめたもの。それらのオキテは細かなものではあるが、事務員としての仕事上のミスを減らし、業務効率を上げており、それらのノウハウを紹介している。
今まで読んだ本と比べてどこがすごい?
内容としてはかなり細かい。ファイルの背表紙になんと書くか、ファイリングのルール、コピーはどうやって取れば早いかなど。事務員として働いていた筆者であれば、それらが主な業務になるので、細かく決まりごとが合ったものと想像される。以下でも触れているが、事務作業が少ない人には不要な面が多いかもしれない。ただし、書類管理が全くない仕事はないと思われるので、知識としてこのような整理方法がある、などと知っておくと有用かもしれない。
議論はある?(自分の中で浮かんだ疑問や反証)
2点。まずは事務員としての作業に特化しているため、オフィスワークでない人にはあまり合致しない部分があるという点。発想系のクリエイティブな仕事や、事務作業は他の人に任せられるような役職の人であれば、不要。また、書類整理術が基本になっているので、昨今のデジタル化には対応できてい無いという点。ファイリングはPCのマイドキュメントに置き換わり、検索はフォルダからファイルまで一発で行える。そのような実務の変化には対応できていない。
新しいと思った3点
・業務上に確認頻度の多い情報はデスクマットの下に1枚ものの上にしてまとめて貼っておく。これは電子データを画像キャプチャしてパソコンのデスクトップへ貼る、でも代用可能。
・自分宛ての書類の受取/確認済みの場所を一元化する。ファイルトレーを2個使って、未着手/完了の書類をそれぞれ入れるようにすれば管理ができ、精神衛生的にも終わったことが見えるのでよい。
・電子ファイルのファイル名に期間を付けて、いつからいつまで使用していたものかわかるようにする。
自分の中での気付き:
この本を通して自分の生活を振り返ると?
事務員をしている人は個々まで細かく管理の方法についてノウハウを溜めているのだと正直感動した。一方で細かすぎるためにデジタル化の流れにはついていけていない感がある。自分が取り入れるとすれば、うまくデジタル化をハイブリットさせながら、より楽にミスのないようにアレンジしていく必要があると感じた。