Sierから地方公務員へ転じた20代男の戯言

Sier勤務から地方公務員へのジョブチェンジを経て今に至る20代男が、普段考えていること・読んだ本のレビュー等を書き連ねていくブログです。

【読後レビュー37冊目】他社から引き抜かれる人の仕事術   中山 遼二

 

他社から引き抜かれる人の仕事術

他社から引き抜かれる人の仕事術

 

 

本文より。

シンプルに言うと、あなた自身の仕事の成果を誰かが認めたから起こるのです。  これを他社から引き抜かれるプロセスと呼びます。具体的には、  【第1段階】目の前の業務で成果を出す  【第2段階】その成果をまわりの人に知ってもらう  【第3段階】「こいつと一緒に仕事がしたい」と思ってもらう  という3段階なのです。  この3つの段階をクリアした結果、初めて「引き抜かれること」ができるのです

 

 

本の要約:

どんなもの?

 その名前の通り、ヘッドハンティングされるほど仕事の出来る人になるために身につけるべきスキルについて書かれた本書。それら93のスキルは9つの領域に分類されている。 

まずは、成果を思い切り出すために必要である、知識も小技も身につける、成果にこだわる、体調・時間・お金の管理を徹底する、という3つ。  続いて、成果を知ってもらうために必要な、情報収集・発信に長けている、魅せ方にもこだわる、という2つ。  最後に周囲の人の気持ちを動かし、チャンスをつかむために必要な、キャリアを描き、チャンスをつかむ、視点を高く持つ、人間に向き合う、心を平穏に保つ、という、という4つ

 

 それぞれのスキルについて具体的な例を踏まえて述べられている。

 
 

新しいと思った3点

とにかくピンチのときほど、焦らずゆっくり動くということ。ゆっくりうなずき、ゆっくり話す……などと、どの動作もとにかくゆっくりするのだそうです。何があってもまず深呼吸をし、周囲を見渡す。そして熟慮してからゆっくり動く。その動作を一つ入れることで自身が落ち着きます。落ち着くために判断ミスが減り、周囲にも悪影響が伝播することなく、また安定感があるようにも見えます

もちろん、自分のテンションを上げることは重要なことですが、それは二番目に。まずはまわりの人間への影響を考えること。その影響の先には、クライアント、お客さん、同僚、あなたを取りまく人すべてがあります。まわりが気持ちいい状況を見た目一つで作る。それができていれば、まわりまわってあなたに利が返ってくるものです

他社から引き抜かれた後に仕事に定着できている人とそうでない人との差で顕著だったのが、キャリアをプライベートの生活を含めて考えているかどうか。特に、定着できている男性の多くが、働くペースやその時期をプライベートの状態を勘案してまで思い描いていました。次のキャリアはこれをやりたい、とだけ漠然と描くのではなく、「次のキャリアでは結婚はするがまだ子供は作らず、深夜までしっかり働いても大丈夫なようにしよう」と自分の送るライフスタイルにしっかり照らし合わせ、キャリアを考えているのです

 

議論はある?(自分の中で浮かんだ疑問や反証)

 この本で紹介されているスキルは「既に仕事の形が決まっている組織(≒大企業など)から引き抜かれる」ためのものだと感じた。確かに定型化されている仕事や、特定取引先との営業活動が主な仕事などは本書のスキルが有用で、引き抜かれるために必要だと感じる。

 だが、新たな価値を生み出す仕事や、そもそも仕事を作る仕事はどうだろう?

 

どうやら今後は、ますます仕事は与えられるのではなく、自ら作る時代になっていくように思われます。

 

この記事で紹介されている堀江貴文氏の著書では、自分で仕事を作る人のメソッドとして、以下5つが挙げられている。

≪逆転の仕事論が提示する5のメソッド≫
・目標から逆算はせず、今だけに集中する。
・常識にとらわれず、まっさらな目で見る。
・遊びと仕事の境目をなくす。
・皮膚感覚で違和感を感じる仕事は捨てる

・失敗を恐れず、ひとつの場所に固執しない。

 

 

 そもそも、自分で仕事を作る人には「自分の仕事」という領域が存在しない。これはまだ何も自分が仕事を行っていないということでもあるし、逆に自分はどんなことでも仕事にできる≒価値を生み出していける、ということである。

 本書とはまた別の考え方で仕事をする人もいるし、今後もしかしたら増えるかもしれないということだ。

 

自分はどうするのか

 

 自分は少なくとも、今の仕事をする限りは本書のスキルを磨いていかなければいけない。実際に引き抜かれたいかどうかは別にして、本書のスキルを磨いたほうがうまく仕事が進みそうだし、その結果早く帰ることが出来る可能性が高いと感じるからだ。

 

 さらに自分の裁量が大きい今の業務では、一部の業務時間で「自分の仕事を作る」時間を取れると感じる。セルフ「20%ルール」ですね。

www.nikkeibp.co.jp

 

 今の業務効率化や、現在業務のマニュアルの作成、後輩指導のための◯◯、など。

 

 やりたいことを「本当にやりたいのか」「どんな方法でやるのか」と、じっくり考える時間に使ってもいい。

umenon.com

 

 

前向きに仕事について考える事ができた、という意味でこの読書に意味はあったのかなと感じる。

 
 
それでは。