【読後レビュー31冊目】スマホ時代のタスク管理「超」入門 佐々木 正悟, 大橋 悦夫
スマホ時代のタスク管理「超」入門―「いつかやりたいこと」を「今からやること」に変換する
- 作者: 佐々木正悟,大橋悦夫
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2013/01/01
- メディア: 単行本
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クラウド時代に、タスクをデジタルに記録していくことで「いつでも、どこでも、完全に正しいリスト」を持つことが可能になります。これはクラウド上のリストをスマホで見るというスタイルが確立するまでは、不可能だったことです。(中略) 「いつでも、どこでも、完全に正しいリスト」があってはじめて、どうでもよい仕事から解放され、もっとストレスがなくなった状態で、すべてのエネルギーを本当にやりたいことに集中するという行動スタイルが可能になるのです
どんなもの?
仕事、プライベート限らず「タスク管理」することでストレスの少ない生活が出来ると本書は説いている。タスク管理のメリットとして以下の7つを上げている。
① タスク管理を行えば、事前に準備ができるので人から好かれるようになり、自信もつく ② タスク管理を行えば、見通しが立つので生産性が向上してやる気もわく ③ タスク管理を行えば、プロジェクトの管理ができる ④ タスク管理を行えば、繰り返し作業の管理ができる ⑤ タスク管理を行えば、悪癖を絶ち、よい習慣を形成できる ⑥ タスク管理を行えば、夢や目標を管理できる ⑦ タスク管理を行えば、ログが残るからタスクリストをより容易に作れるようになる。
その上で、タスク管理を行う際の手法やアプリの紹介を行い、タスク管理の考え方であるGTD(Getting Things Done)についても触れられている。
今まで読んだ本と比べてどこがすごい?
筆者はタスク管理のために、タスクリストとチェックリストの作成が必須であると述べている。タスクリストはやることをどんどん書き込んでいくリスト。チェックリストは限られた事柄を達成するために潰すべき事柄がまとめられているリスト。それぞれオープンリストとクローズドリストと呼ばれている。それらを使って、必要なタスクを洗い出し、もれなく潰していくというやり方を推奨している。
議論はある?(自分の中で浮かんだ疑問や反証)
発売日が2013年とのことで、この頃と比べても最近はアプリやWEBサービスの進歩が著しい。本書で紹介していなかったが、いくつか有用であると私が考えるアプリを幾つか載せておく。(広告とは無縁です)
WunderList (タスクリスト)
Wunderlist | To-do リスト、リマインダー、タスク管理 - App of the Year!
マンモスプロジェクト (プロジェクト方式のタスクリスト)
マンモスプロジェクト - はるかに早く、スムースに。進化したプロジェクト体験へ
タスクを視覚化して並べていくなどできる。
Workflowly (タスクリスト・チェックリスト)
WorkFlowy - Organize your brain.
タスクを階層化して洗い出す場合に有用。さらに終わったものにはワンクリックで取り消し線を付け削除、とする操作ができる。ただ、操作方法が独特なのでなれる必要がある。
新しいと思った3点
・チェックリストを活用する意味について。
「仕事の質」というのは「期限内に確実にやり遂げること」と「絶対にやってはならないこと」を把握して実現することで決まります。人がやってほしいことを時間をかけて成し遂げ、人が絶対にやってほしくないことをスピーディにこなしても「仕事の質が上がった」とは誰もいわないでしょう。 したがって、 ・期限内に成し遂げることが何であるかを確実に把握する ・やってはいけないことを忘れない この2点は必須です。
・重要なことは一気呵成に全部吐き出すことです。整理は直感的に簡単にやれます。そこが紙と違うところです。やれるかどうかとか締切に間に合うかどうかなど考えずにとにかく書き出す。スピーディであればあるほどいいと思ってください。 20分くらい続けて書き出せば、書くことがだいたい尽きるものです。
・注意点があります。 大量のタスクを吐き出して、「これを全部やれれば! 私の人生は最高なのに!」と考えますが、それは明らかに間違った考えです。気になることややりたいことの全部を実際やることができるなどとは、誰も保証していません。全部できることが証明されているわけでもないのに、なぜできないことがあったからといって自責の念に駆られる必要があるのでしょう。やるべきことのすべてをやった上で、ほんのわずかな行動を上乗せし、その状態を持続できるような仕組みに乗れば、持続的な成長ができます。それで十分ではありません
自分の中での気付き:
この本を通して自分の生活を振り返ると?
本書は随分前に読んだ本でところどころは採用させてもらい、今では生活の一部になっているものもある。リマインドすることやタスクの細分化などは仕事で効果を特に発揮している。改めて有用だと気づいたこととしては、タスクリストを作る際は動詞に気をつけ作業可能レベルまで細分化すること、なりたい姿・目標であるポールタスクを一つ作りどうすれば成し遂げられるかを細分化して考えていく手法、それぞれ必要だと感じた。
気づいた結果として起こそうと思う行動:
この内容を使える場面は?
Somedayリストと言う考え方は使えると思った。Somedayリストとは、本書の中で
「「いつかやりたい、やるべきだと思うこと」をより分けておいてリスト化」
したものと記載されている。
やりたいことというのは一瞬で思いついては消えていく。それらを記憶とつなぎとめ、発想を広げる、またはどうすれば成し遂げられるかタスクを切っていくことで、やりたいことが『できること』に近づいていく。