Sierから地方公務員へ転じた20代男の戯言

Sier勤務から地方公務員へのジョブチェンジを経て今に至る20代男が、普段考えていること・読んだ本のレビュー等を書き連ねていくブログです。

【読後レビュー31冊目】スマホ時代のタスク管理「超」入門 佐々木 正悟, 大橋 悦夫

 

クラウド時代に、タスクをデジタルに記録していくことで「いつでも、どこでも、完全に正しいリスト」を持つことが可能になります。これはクラウド上のリストをスマホで見るというスタイルが確立するまでは、不可能だったことです。(中略) 「いつでも、どこでも、完全に正しいリスト」があってはじめて、どうでもよい仕事から解放され、もっとストレスがなくなった状態で、すべてのエネルギーを本当にやりたいことに集中するという行動スタイルが可能になるのです

 

どんなもの?

 仕事、プライベート限らず「タスク管理」することでストレスの少ない生活が出来ると本書は説いている。タスク管理のメリットとして以下の7つを上げている。

 

① タスク管理を行えば、事前に準備ができるので人から好かれるようになり、自信もつく  ② タスク管理を行えば、見通しが立つので生産性が向上してやる気もわく  ③ タスク管理を行えば、プロジェクトの管理ができる  ④ タスク管理を行えば、繰り返し作業の管理ができる  ⑤ タスク管理を行えば、悪癖を絶ち、よい習慣を形成できる  ⑥ タスク管理を行えば、夢や目標を管理できる  ⑦ タスク管理を行えば、ログが残るからタスクリストをより容易に作れるようになる。

 

 その上で、タスク管理を行う際の手法やアプリの紹介を行い、タスク管理の考え方であるGTD(Getting Things Done)についても触れられている。

 

今まで読んだ本と比べてどこがすごい?

 筆者はタスク管理のために、タスクリストとチェックリストの作成が必須であると述べている。タスクリストはやることをどんどん書き込んでいくリスト。チェックリストは限られた事柄を達成するために潰すべき事柄がまとめられているリスト。それぞれオープンリストとクローズドリストと呼ばれている。それらを使って、必要なタスクを洗い出し、もれなく潰していくというやり方を推奨している。

 

議論はある?(自分の中で浮かんだ疑問や反証)

 発売日が2013年とのことで、この頃と比べても最近はアプリやWEBサービスの進歩が著しい。本書で紹介していなかったが、いくつか有用であると私が考えるアプリを幾つか載せておく。(広告とは無縁です)

WunderList (タスクリスト)

Wunderlist | To-do リスト、リマインダー、タスク管理 - App of the Year!

 

マンモスプロジェクト (プロジェクト方式のタスクリスト)

マンモスプロジェクト - はるかに早く、スムースに。進化したプロジェクト体験へ

 

タスクを視覚化して並べていくなどできる。

 

 

Workflowly (タスクリスト・チェックリスト)

WorkFlowy - Organize your brain.

タスクを階層化して洗い出す場合に有用。さらに終わったものにはワンクリックで取り消し線を付け削除、とする操作ができる。ただ、操作方法が独特なのでなれる必要がある。

 
 

新しいと思った3点

・チェックリストを活用する意味について。

 

「仕事の質」というのは「期限内に確実にやり遂げること」と「絶対にやってはならないこと」を把握して実現することで決まります。人がやってほしいことを時間をかけて成し遂げ、人が絶対にやってほしくないことをスピーディにこなしても「仕事の質が上がった」とは誰もいわないでしょう。  したがって、  ・期限内に成し遂げることが何であるかを確実に把握する  ・やってはいけないことを忘れない  この2点は必須です。

重要なことは一気呵成に全部吐き出すことです。整理は直感的に簡単にやれます。そこが紙と違うところです。やれるかどうかとか締切に間に合うかどうかなど考えずにとにかく書き出す。スピーディであればあるほどいいと思ってください。  20分くらい続けて書き出せば、書くことがだいたい尽きるものです。

注意点があります。  大量のタスクを吐き出して、「これを全部やれれば! 私の人生は最高なのに!」と考えますが、それは明らかに間違った考えです。気になることややりたいことの全部を実際やることができるなどとは、誰も保証していません。全部できることが証明されているわけでもないのに、なぜできないことがあったからといって自責の念に駆られる必要があるのでしょう。やるべきことのすべてをやった上で、ほんのわずかな行動を上乗せし、その状態を持続できるような仕組みに乗れば、持続的な成長ができます。それで十分ではありません

 

 

自分の中での気付き:

この本を通して自分の生活を振り返ると?

 本書は随分前に読んだ本でところどころは採用させてもらい、今では生活の一部になっているものもある。リマインドすることやタスクの細分化などは仕事で効果を特に発揮している。改めて有用だと気づいたこととしては、タスクリストを作る際は動詞に気をつけ作業可能レベルまで細分化すること、なりたい姿・目標であるポールタスクを一つ作りどうすれば成し遂げられるかを細分化して考えていく手法、それぞれ必要だと感じた。

 

気づいた結果として起こそうと思う行動:

この内容を使える場面は?

 Somedayリストと言う考え方は使えると思った。Somedayリストとは、本書の中で

「いつかやりたい、やるべきだと思うこと」をより分けておいてリスト化

したものと記載されている。

 やりたいことというのは一瞬で思いついては消えていく。それらを記憶とつなぎとめ、発想を広げる、またはどうすれば成し遂げられるかタスクを切っていくことで、やりたいことが『できること』に近づいていく。

 

【読後レビュー30冊目】イギリス式 月収20万円で愉しく暮らす 井形慶子

 

 

 

本文より。

二〇万円という収入で住まい、食事、遊び、つき合いを充実させよう。月二〇万円という額なら、たとえ年をとっても、家族がいても、一人でも、何とか自分の力で稼いでいけると思ったからです。

 

 

本の要約:

どんなもの?

 イギリス人の生活様式を解説した本。衣食住全てにお金を支払い、お金の多寡で価値が決まるような考え方ではなく、イギリスでは別の価値観が浸透しているという話。ブランド品ではなく、素材を重視し作りの良いものを何年も使うこと。過保護なまでの医療・投薬ではなく、自然素材を使った治療法(ハーブオイルなど)を行うこと。服は10着と言われるように、旅にすぐに行けるようなお気に入りの少ない数の服しか持たないことなど。それら別の価値観によって、精神的に豊かな生活を送っているイギリス人がいるという話。

 

今まで読んだ本と比べてどこがすごい?

 イギリス人の根底にあるのは、お金の多寡に惑わされない精神的に豊かな生活を送るということなのだと感じた。また、近視眼的に毎日の生活をおくるのではなく、中長期的な視点に基づいて「どうすれば結局はよりよいか」ということを考えているように感じた。そしてそれらは筆者が何度もイギリスに通い取材を続けた結果とのことで、その姿勢に感服する。

 

議論はある?(自分の中で浮かんだ疑問や反証)

 残念ながら、月収20万円は誰もが達成できる金額ではない。2016年の大卒の平均初任給は約20万円。じわじわ伸びているとの言えど、これは平均額。以下の人もいる。
 
 また、これらは税引前金額とのことで、ここから所得税、住民税等が引かれる。手取りが月額20万円を超える人数は初任給額で考えるよりも減る。ここから、月20万円で愉しく暮らすというのは親しみのわく言葉ではないだろう。
こんな時に「面白そうだ、行ってみよう」と自然に歩き出せるかどうかは、おかしな話ですがすべて靴にかかっているのです。見た目にカッコいい靴でも時間とともに足が疲れてくるようでは、これ以上歩きたくない、とすべてがおっくうになってしまいます。
暮らしの中のムダを省き節約を美徳と考える彼らが、家事にお金を支払うもう一つの理由は、ベビーシッターを雇ってでも夫婦でパーティーや旅行に出かけるなど、人生を楽しもうとする姿勢が根底にあるからです。イギリスの人々は物を買ってストレスを発散させるより、家事の負担を減らしゆったりと快適に暮らす心地良さを大切にするのです
買いすぎをセーブするために、イギリスでテスコに次ぐシェアを占める大手スーパー、セインズベリーでは、一七年前から買い物客にバーコードリーダーを渡して、予算内で買い物ができるユニークなシステムを導入しました。買い物客はこのバーコードリーダーに自分がその日に使う限度額をあらかじめ入力しておきます。  たとえば五〇〇〇円以内で買い物をしたい場合、客はその限度額をインプットしたあと、商品をカートに入れる前にそのつどバーコードリーダーで読み取らせます。それらの価格が次々と五〇〇〇円から差し引かれ、あといくら使えるか正確な金額がバーコードリーダーに表示されるのです。 
 
 

自分の中での気付き:

この本を通して自分の生活を振り返ると?

 素材を大事にするというのは大切だと感じた。それくらい、『自分が使っているものは何から出来ているのか』とじっくり考える心の余裕があるように感じる。逆に自分の生活にそれくらいの余裕があるのかと振り返ると自信はない。即物的に一時の満足が得られればいいと考えているのか、それすらも考えられていないのかはわからないけれど、処理するという考え方が頭をぐるぐる回ってしまい、立ち止まって考えるということを忘れていると感じる時がある。

 

気づいた結果として起こそうと思う行動:

この内容を使える場面は?

 心の余裕を持って生活していきたいと感じる。筆者の言いたいことからは意図がずれるが、忙しい中でも「これは何から出来ているだろう?」と考えてみて、少し立ち止まるような時間が持てるようになりたい。

 
 

【読後レビュー29冊目】もっと仕事をラクにしたい人のための 最強のデスクワーク術 オダギリ展子

 

最強のデスクワーク術 (PHPビジネス新書)

最強のデスクワーク術 (PHPビジネス新書)

 

 

本文より。

かつて私は、特許事務所で外国特許出願事務を担当していました。そこにはリスクヘッジのための事務所独自の変わった「オキテ」がたくさんありました。  面白いことに、それらの「オキテ」を遵守して業務を進めていくと本当にミスが発生しにくくなるのです。  やがて私は、ミスを未然に防ぐことが、そのミスをフォローするためのムダな時間を発生させないこと、つまり「業務の効率化」につながることに気づきました

 

 

本の要約:

どんなもの?

 事務員として様々な事業所で勤務した筆者が、それぞれの事務所で決められていた『オキテ』についてまとめたもの。それらのオキテは細かなものではあるが、事務員としての仕事上のミスを減らし、業務効率を上げており、それらのノウハウを紹介している。

 

今まで読んだ本と比べてどこがすごい?

 内容としてはかなり細かい。ファイルの背表紙になんと書くか、ファイリングのルール、コピーはどうやって取れば早いかなど。事務員として働いていた筆者であれば、それらが主な業務になるので、細かく決まりごとが合ったものと想像される。以下でも触れているが、事務作業が少ない人には不要な面が多いかもしれない。ただし、書類管理が全くない仕事はないと思われるので、知識としてこのような整理方法がある、などと知っておくと有用かもしれない。

 

議論はある?(自分の中で浮かんだ疑問や反証)

 2点。まずは事務員としての作業に特化しているため、オフィスワークでない人にはあまり合致しない部分があるという点。発想系のクリエイティブな仕事や、事務作業は他の人に任せられるような役職の人であれば、不要。また、書類整理術が基本になっているので、昨今のデジタル化には対応できてい無いという点。ファイリングはPCのマイドキュメントに置き換わり、検索はフォルダからファイルまで一発で行える。そのような実務の変化には対応できていない。

 
 

新しいと思った3点

・業務上に確認頻度の多い情報はデスクマットの下に1枚ものの上にしてまとめて貼っておく。これは電子データを画像キャプチャしてパソコンのデスクトップへ貼る、でも代用可能。

・自分宛ての書類の受取/確認済みの場所を一元化する。ファイルトレーを2個使って、未着手/完了の書類をそれぞれ入れるようにすれば管理ができ、精神衛生的にも終わったことが見えるのでよい。

・電子ファイルのファイル名に期間を付けて、いつからいつまで使用していたものかわかるようにする。

 
 

自分の中での気付き:

この本を通して自分の生活を振り返ると?

事務員をしている人は個々まで細かく管理の方法についてノウハウを溜めているのだと正直感動した。一方で細かすぎるためにデジタル化の流れにはついていけていない感がある。自分が取り入れるとすれば、うまくデジタル化をハイブリットさせながら、より楽にミスのないようにアレンジしていく必要があると感じた。

 

気づいた結果として起こそうと思う行動:

この内容を使える場面は?

すでにファイルトレーの方法は試してみた。ただ、今現在はうまく活用できていない。トレー前に物があることや、ペンディングになっている資料が溜まってしまうことから活用が出来ていない。このあたりは改善の余地があると感じる。

 
 
 

【読後レビュー28冊目】嫌われる勇気 岸見 一郎, 古賀 史健

 

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

 

 

本文より。
あなた自身が変われば、世界はシンプルな姿を取り戻します。問題は世界がどうであるかではなく、あなたがどうであるか、なのです。

どんなもの?

 数年前一躍有名になり、今年ドラマ化もされた本作。人間の悩みは人間関係から発生するとし、他人からの承認欲求の一切を否定している。また今ここに集中することで精神的充足を得るとしている。究極的には、共同体(本書で言う共同体は時間軸を超え、国家、生物無生物など全てを包括する概念としている。)へ貢献できているという感覚を得ることで、人の精神的な悩みは消えるとしている。

 

今まで読んだ本と比べてどこがすごい?

 物語形式でアドラー心理学を説明しており、非常に理解しやすい。登場人物である哲人の語る語り口は非常に快活で、潔さを感じる。以下幾つか抜粋する。

アドラー心理学では、他者から承認を求めることを否定します

たとえば、「神が見ているから、善行を積む」と考える。しかしそれは「神など存在しないのだから、すべての悪行は許される」というニヒリズムと背中合わせの思想です。われわれは、たとえ神が存在しなかったとしても、たとえ神からの承認が得られなかったとしても、この生を生きていかねばなりません。むしろ神なき世界のニヒリズムを克服するためにこそ、他者からの承認を否定する必要があるのです

人生における最大の嘘、それは「いま、ここ」を生きないことです。過去を見て、未来を見て、人生全体にうすらぼんやりとした光を当てて、なにか見えたつもりになることです

 

議論はある?(自分の中で浮かんだ疑問や反証)

 筆者も言っているが、アドラー心理学では「誰から始めるか」という点が非常に課題になっている。アドラー心理学においては、誰かが何かを出来ない状態では、他者からの「勇気づけ」のアプローチが必要と話す。何らかの原因によって一歩を踏み出せない状態になっているため、誰かがくじかれている勇気を取り戻させる必要があるとの考え方だ。これにより、「私は誰かに貢献できている」と感じることが出来る。この勇気づけの行動は世界中全ての人が同時に始めるのであれば問題ないが、誰かから始めないと逆に始まることはない。極端な話、世界全員が「勇気が足りない状態」なのであれば、誰も勇気づけをすることは出来ない。また、誰も勇気づけをやろうとしなければ、勇気が足りない人は救済されない。

 
 

新しいと思った3点

・人間の人生の悩みは人間関係から発生する。もし世界中に自分しか存在しなければ、人生における悩みは発生し得ない。

・他人を羨ましがる思考ではいけない。人は誰しも違いを持っている。それは違いであって優劣の付けられるものではない。人は水平な地平を歩いている。前を進む者がいれば、後ろを進むものもいる。ゴールが先にあるのではなく、時間軸として前なのか後なのかという問題だ、と考え直すことが出来る。

・仲良く暮らしていきたいのであれば、互いを対等な人格として認めなければいけない。

 
 

自分の中での気付き:

この本を通して自分の生活を振り返ると?

 仲良く暮らしていきたいのであれば対等な人格として互いを認めること、と言うのはぐさっときた。どちらかがどちらかにもたれかかりすぎてもいけない。かと言って全く興味のない状態ではそもそも一緒にいる意味がなくなってしまう。現実問題としてどのように実現するか難しいと感じた。

 

気づいた結果として起こそうと思う行動:

この内容を使える場面は?

 今ここに集中する、というのは単純にライフハックとして使えると思った。まず手を付けてみる、0秒思考など「人は着手し、継続していくうちに面白さややりがいを感じてくる」という人の性質に則っていると思った。

 
 

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【読後レビュー27冊目】人生が変わる哲学の教室<人生が変わる哲学の教室>  小川 仁志

 

人生が変わる哲学の教室 (中経の文庫)
 

 

本文より。

いま、先が見えない時代だといわれます。「何が正しいのか?」「何が幸せなのか?」生きていくうえで重要な問いに対する答えが、見えなくなってしまっているのです。  哲学はそこで威力を発揮します。何千年という時間をかけて培われた人類の英知を利用しない手はないのです。今こそ先人の声に耳を傾けるときではないでしょうか。 

 

本の要約:

どんなもの?

 著名な哲学者の言論を講義形式、フィクションで語ったもの。各哲学者の言説のエッセンスを抜き出しており、主義主張や考え方がコンパクトに纏まっている印象。

 根本としては、何千年の哲学の歴史から、「何が幸せか」「人生とは」などの問についての答えを与えられること。それらは多様化した現代の志向において、一定の方向性を示してくれるもので、現代においても有効だと考えられる。

 

今まで読んだ本と比べてどこがすごい?

 講義形式のため、平易な文章で哲学者の言説が語られている点。難解な原典に当たるよりも、このような分かりやすい解説のほうが、初学者には助かる。

 また、全ての章に於いてではないが、おそらく筆者によって「哲学者それぞれの考え方で現代を見通すとこのような意見が出る」というものを書いている。ヘーゲルの夢についての講義では以下のように語られている。

 

理想とはここにはなく、求めるものであり、到達したい場所、憧れの対象です。逆に現実とはここにあって、与えられるものであり、抜け出したい場所、ときには嫌悪の対象です。  つまり、理想を選択するときというのは、前に進みたいときですね。あるいはその場所から抜け出したいときであるといってもいい。そして現実を選択するときというのは、今いる場所を受け入れようとするときなのです。

ほとんどの人は理想を選択します。ただ、その理想が高すぎると、前に進むつもりが、反対に停滞をもたらすことになる。前に進めないうえに、今いる場所さえも拒否することで、行き詰まってしまうのです。残念ながら理想というのは高すぎるのが常ですから。  そんなとき、前に進むためにあえて現実を選ぶという方法もあります。あまりハードルが高すぎると、いつまでたってもそこから抜け出すことができないからです。

社会自体ももっと変わらなくてはいけないと思います。多くの人が理想をもったまま現実を受け入れることのできる社会へと。それは何度でもトライし続けることのできる社会を意味しています。いったん現実を受け入れてしまえば、もうそれでおしまいというのでは、誰も現実を受け入れることができなくなってしまいます。

 

 

議論はある?(自分の中で浮かんだ疑問や反証)

 なぜ哲学的な問いは終わらないのだろう。やはり皆が「幸福になりたい」と思いながらなれていないからだろうか。ではなるためにどうすればいいかを皆求めているのだろうなと。

 
 

新しいと思った点

・哲学を思考するにおいてはプロセスが大事。

プロセスが大事なのかというと、それはそこで初めて頭を使うからです。答えを聞いただけの人との違いは、自分の頭を働かせたかどうかです。自分の頭を働かせることのメリットは二つです。一つは自分で考えた結果行き着いた答えなので、納得がいくということです。その答えを選んだ理由がよくわかっていますから、仮にそのせいでひどい目にあっても仕方ないと思えるでしょう。でも人から聞いただけの場合は、後悔の原因になります。

 

自分の中での気付き:

この本を通して自分の生活を振り返ると?

 哲学的な思想は学んでこなかったからか、余り興味を持って読むことができなかった。現実との乖離を感じてしまう部分が多く、「それを考えたからどうなるんだ」と正直思ってしまった。(筆者様への悪口ではありません)

 

気づいた結果として起こそうと思う行動:

この内容を使える場面は?

 これから部下を持って、部下と接する際や、子供が生まれた時に話す分には哲学は使える内容なのではないかと感じた。上記の感想を抱いたのは自分への応用を考えていたが、現実との乖離で上手く行かなったが、まず考え方を養うという意味では哲学的に考えを広げていくというのは使えるように思う。

 
 
 
 

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【読後レビュー26冊目】オリンピック・レガシー 2020年東京をこう変える!間野義之, 三菱総合研究所"ビジョン2020"推進センタ

 

オリンピック・レガシー: 2020年東京をこう変える!

オリンピック・レガシー: 2020年東京をこう変える!

 

 

 
本文より。

スポーツはよく〝世界共通の言語〟といわれるが、民族、宗教、国境を越えて人々を一つに結びつける力がある。その象徴的存在となっているのがオリンピック競技会だ。健全な肉体と健全な精神を持った人たちを多く輩出し、世界を平和に導こうというオリンピズムの哲学を広める活動がオリンピック・ムーブメントであり、そのための祭典としてオリンピック競技会が四年に一度開催されてきた

 

 

 

本の要約

どんなもの?

オリンピックの意義、効果について述べ、オリンピックによって有形無形の「レガシー」が残ることを指摘している。ただし、過去の大会を振り返ると、そのレガシーは正のレガシー・負のレガシーの両方共がある。その上で、2020年に開催される東京オリンピックでは正のレガシーを最大化し、負のレガシーを最小化するためにどうすればいいかということが述べられている。補足として前回の東京オリンピック、冬季札幌オリンピック、冬季長野オリンピックのレガシーについて整理がされている。

 

今まで読んだ本と比べてどこがすごい?

 レガシーへの整理が精緻。オリンピック委員会から求められるレガシーに対して、東京オリンピックではどのような取り組みが求められているか、また現在の取組の状況はどうなっているか、ということが項目ごとに挙げられていた。

 

議論はある?(自分の中で浮かんだ疑問や反証)

 疑問として、これまでのオリンピック開催の反省点はどこに蓄積され、どのように東京オリンピックに反映されるのだろうか。例えば2016年のリオオリンピックの反省は誰が行っているのだろうか。ブラジル政府?リオ市?それともIOC?2016年11月に東京都にてリオオリンピック関係者から東京都へのノウハウを伝えるための会議があったようだが、どのような内容だったのだろうか。

www.news24.jp

 
 

新しいと思った3点

・開催地招致の段階から、各種レガシーの観点からどのようなレガシーを残していくかという戦略を構想することを求められること。これらは過去の負のレガシーを垂れ流したオリンピックの反省に基づいている。

・過去のオリンピックを分析すると、正のレガシーとして多く挙げられていたのがインフラ面である。オリンピック開催により観光客増加、経済効果を望み、鉄道や高速道路などのインフラ整備が行われたことが、後々住民にとって正のレガシーとして残った例が多い。一方で、環境面の配慮が行き届かなかったりスタジアムの作りすぎなどで不要な箱物が残る、という負のレガシーが残った例が多い。

東京オリンピックでは成熟した都市としてのオリンピックが求められる。環境への配慮、テクノロジーの進歩の発信など、東京オリンピックが巨大な見本市になることは容易に想像できる。

 
 

自分の中での気付き:

この本を通して自分の生活を振り返ると?

ハード面の整備はオリンピックなど分かりやすいイベントがあると進むのだろうと感じた。一方でソフト面としてこのようなイベントが有ることで、コミュニケーションの手段になりうる。WBCしかり、ワールドカップしかり。

 

気づいた結果として起こそうと思う行動:

この内容を使える場面は?

オリンピックに向けて、各業界が何をしようとしているのかを知りたいと思った。観光産業・環境・不動産・ITインフラ・医療。2020年までに何を目指すのか。またそれらは2020年が終わった後を見据えているのかを考えたいと思った。

 
 

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【読後レビュー25冊目】なぜ、この人と話をすると楽になるのか 吉田 尚記

本文より。

会話の基本は、徹頭徹尾、人のためです。そうしていると相手からも話を訊かれるようになって、自分も楽しくしゃべれるようになる。一見、ものすごく簡単なことのように聞こえますよね。だからこそ、人はコミュニケーションについてあまり深く考えようとはしないんじゃないでしょうか

 

 

 

本の要約:

どんなもの?

 アナウンサー、ラジオのパーソナリティーを務める「自分はコミュ障」と話す筆者が、楽しく会話をするテクニック、心構えについて述べたもの。

 

今まで読んだ本と比べてどこがすごい?

 自ら「コミュ障」と語る筆者ならではの、「愚者戦略」が述べられており非常に具体的、実践的な内容になっていると思う。本書で言う「愚者戦略」とは、他人から言われて恥ずかしい自分のコンプレックスは「言われたらラッキー」くらいに思うこと。万人から分かりやすいコンプレックスがあればそれを中心に会話が回る。それを戦略的に意識して、コミュニケーションを回すために利用できること。これが会話をする当事者としてまず大事だと述べている。

 また、会話の受け手としての愚者戦略として、「会話では相手に対して優位にたとうとしない」が述べられている。誰かが優位にたった会話はその時点から面白くなくなる。その為に、①褒める、②驚く、③面白がるというテクニックがある。

 

議論はある?(自分の中で浮かんだ疑問や反証)

筆者がコミュニケーションを改善しようと思ったきっかけは究極的には何なのだろう。本書では「仕事だったから」と述べられているが、具体的な失敗や悔しさがあったのだろうか。

 

新しいと思った3点

・前提として全くしゃべれないコミュ障の人はいない。そのような人は何らかの病気を患っている。必要最低限な会話はできるが、他愛もない会話ができないのがコミュ障と言われる人。

・コミュニケーションをしていて楽しいのは、相手が自分のことを好いているという状態。なので、この人のことが好きだ、という雰囲気を出す、逆に好かれたいという下心を持って相手と接する。

・相手に気持ちよく喋ってもらうには、こちらから相手に振る時に、+10%で話を振ればいい。少しのプラスの感情を足してやることで、相手はより喋りやすくなる。コンプレックスを有効に使うというのは新しいと感じた。コンプレックスというと恥ずかしい、隠したいものという印象があるけれど、オープンにして相手に話のネタとして提供するという意識を持てばそれでオッケー。前提として、会話はみんなで作るもの。それぞれがすこしづつ+していって作り上げるものというのと、誰かを陥れるものではない、というのが大切だなと。

 
 

自分の中での気付き:

この本を通して自分の生活を振り返ると?

 コンプレックスを有効に使うというのは新しいと感じた。コンプレックスというと恥ずかしい、隠したいものという印象があるけれど、オープンにして相手に話のネタとして提供するという意識を持てばそれでオッケー。前提として、会話はみんなで作るもの。それぞれがすこしづつ+していって作り上げるものというのと、誰かを陥れるものではない、というのが大切だなと。

 

気づいた結果として起こそうと思う行動:

この内容を使える場面は?

自分の中でサワラれたくないコンプレックスはなんだろうと考える。そしてそこをサワラれたときの返しを考える。基本的には「何が悪いんスカ」というスタンスで考える。社会通念上差し障り無いものならば。

 

 

 

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