【読後レビュー8冊目】「仕事ができるやつ」になる最短の道 安達裕哉
我々は、人類史上初めて、「仕事のやりがい」や「職業選択」で悩むようになった。これは、現代人に特有の悩みだ。 働き方はどうあるべきか。何を職業とすべきか。それは私たち自身が考え、後世に伝えていかなければいけないテーマの1つである
- どんなもの?
筆者が運営する、「Books&Apps」というブログの記事をまとめたもの。コンサルタントをしている筆者が、1000社・8000人以上の人を見て、仕事をする上で「今日」「1週間」「1ヶ月」「一年」「三年」「一生」かけてやるべきなことを記載している。 - 今まで読んだ本と比べてどこがすごい?
コンサルタントの仕事上で得た知見を惜しみなく披露していること。 - 技術や手法のキモはどこ?
文中の記載で気になる部分は、筆者はインタビューの中で徹底的に聞き手に回り、相手の話を引き出していること。インタビューの中では否定も肯定もせずに、ただコンサルティングをしている相手の意見を話させることに注力している。その上で相手がどんな考え方に立脚して、今の行動を行っているかを分析している。 - 議論はある?(自分の中で浮かんだ疑問や反証)
この本の中で語られる内容は達成するまで、身につけられるまでの期間別にまとめられているが、カテゴリとして全てあるわけではないし、カテゴリの分類があるわけでもない。 - 新しいと思った3点
・非常に実務に即した内容である。現場で働く際に感じる疑問であったり、仕事をする上で何が必要かという問に答える形で文章が作られている。
・組織の中で働く前提で、人間関係を変えること・自分を変えていくことを目的においている。
・筆者の主張は大きく見えてこない。おそらく「現状に安住するな」レベルの大きな主張はあるかもしれないが、実務的なレベルでの筆者の一貫した主張のようなものは見えない。
- この本を通して自分の生活を振り返ると?
人は感情で動き、中々合理的な行動は取れない。少し考えれば「こっちの方がいい」という選択肢は見つかるけれども、その選択肢を選んで、行動できるかというのはまた別次元の話。この本のように実務的な行動様式や考え方を列挙してくれていると、普段いかに自分が感情で動いている場面があるかを思い知る。
- この内容を使える場面は?
問題が発生した都度、どうすれば解決できるかを考え、同じ失敗を繰り返さないためにどうすればいいかを考え、それを忠実に実行していく。このシンプルなことをいつも出来るのが「仕事のできる人」である。これを行える人になりたい。
【読後レビュー7冊目】[[図解]トヨタの片づけ ][株)OJTソリューションズ]
どんなによいことでも、まわりからの関心がなければ続けるのはむずかしい。整理・整頓のルールを決めたとしても、やがてそれがすたれてしまうのもそのためです。 だからこそ、「人と人とがどう関わっていくか」というソフトの部分への考察と対応も求められてくるのです。
「デスクに積まれた書類で、今日使うのはその中のほんの一部のはず。鉄則は『今日、必要なもの以外はデスクに出さない』こと。明日、使う書類は必要ないし、文房具も使わないのであれば、定位置に戻すべきです
整頓についても同じ。「必要なものを必要なときに必要なだけ取り出せるようにする」といいますが、「何が」「いつ」「どのくらい」必要なのかを定めることが重要です
「いつか使うもの」に対しては、必ず「いつまでに使う」という期限をもうけます。ひとたび期限をもうけたら、その期限が「いるもの」と「いらないもの」を分ける判断基準となります
整頓が乱れる理由には、大きく分けて次の2つがあります。 ❶新しいモノが増えた ❷置き場や置き方が悪い
❶の場合、何となく空いているスペースが置き場になり、すぐに整頓が乱れます。このような場合、まずは、古いモノは処分することを考えます。職場の中にないモノを買う場合は、あらかじめ置き場を決めておくか、新しいものを買った際に置き場を決めるしくみをつくっておくことです。
❷の場合でよく見られる例が、「戻す場所がわかりにくい」ということ。この対策は、前にも述べましたが、「置き場所をはっきり明示する」ことです。置き場所をテープで記載して貼っておくなど。
日々の忙しい仕事の中では、意識して「清掃のための時間」をつくっていかなければ、清掃するという活動は根づいていきません。 「清掃は、仕事ではない。仕事の合間にやるもの」と考える人が多いですが、トヨタでは、清掃は大切な業務の一部としてとらえています。 清掃は、汚れたあとにやるものではありません。日頃から習慣化するものなのです。
すべてを一気に片づけようとしなくていい デスクまわりから必要なものだけ取り出せるようになれば、すぐに片づけの効果を実感できるはずです。
ただし、すべてを一気に片づけようとすると、モノがいっぱいで、途中で挫折する可能性があります。ですから、まずはデスクまわりの一部だけを片づけ、その効果を実感してから、ほかのスペースも順次、片づけていきます。
少しずつ効果を体感しながら取り組むと、「もっといろいろなところを片づけたい」という衝動にかられるはずです。
・整頓が乱れる理由には、大きく分けて次の2つがあります。 ❶新しいモノが増えた ❷置き場や置き方が悪い
・「デスクに積まれた書類で、今日使うのはその中のほんの一部のはず。鉄則は『今日、必要なもの以外はデスクに出さない』こと。明日、使う書類は必要ないし、文房具も使わないのであれば、定位置に戻すべきです
・ 整頓についても同じ。「必要なものを必要なときに必要なだけ取り出せるようにする」といいますが、「何が」「いつ」「どのくらい」必要なのかを定めることが重要です。
【読後レビュー6冊目】肚が据わった公務員になる! 新しい仕事哲学と自分の鍛え方 中野雅至
肚(はら)が据わった公務員になる! 新しい仕事哲学と自分の鍛え方 (朝日新書)
- 作者: 中野雅至
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2014/04/11
- メディア: 新書
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本文より。
建前と奇麗事の世界から離脱し、より現実にそった公務員の姿を語る「公務員のリアリズム」を作る必要がある、というのが本書の立場です。仰々しく言えば、戦後の日本国憲法が掲げた「公務員=全体の奉仕者」という理念に真っ向から挑戦し、新しい公務員の仕事哲学作りを目指そうというものです
・専門知識を活かして、様々な業務遂行上の制約を乗り越えること。この方向にベクトルを向けて仕事を進めることが内向きの仕事哲学なのではないか。
【読後レビュー5冊目】田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」 渡邉格
本文より。
僕らが目指しているのは、この、資本主義の矛盾の連鎖を断ち切ることだ。それには、この負の連鎖と反対のことをする必要がある。つまり、「商品」と「労働力」の「交換価値」を高く保つということ。 「職人」が技術と感性を磨き、「労働力」の「交換価値」を高く保つ。そして、「職人」である生産者がつくった「交換価値」の高い原材料(商品)を仕入れる。こうして、ひとつひとつの「商品」を丁寧につくり、「商品」の「交換価値」を高く保っていくことが、「小商い」が「小商い」であり続けるために必要なことなのだ。
『ひとつひとつの「商品」を丁寧につくり、「商品」の「交換価値」を高く保っていくこと』
『パンに含まれる「使用価値」と「交換価値」を、不当に大きく見せることもなく、不当に貶めることもなく、「誰が」「どんなふうに」つくり、そこにどういう意味があるかを、丁寧に丁寧に、伝えていく力』
『子どもが起きる頃にはお父ちゃんはもうせっせと働いていて、家中にパンの香りが漂っているとか、お客さんで店が賑わうと、お父ちゃんもお母ちゃんも大変そうだけどとても喜んでいるとか、一日くたくたになるまでに働いたあとに飲む「一杯の酒」で、お父ちゃんとお母ちゃんが無上の幸せを感じているようだとか、親が懸命に働き、生きる姿を、しっかりと目に焼きつけておいてほしいと思うのだ。 こういう環境にいれば、子どもはきっと自分の力で「育つ」。僕らが「育てる」というよりも、「内」に力を蓄えて、健やかに「育って」いく』
【読後レビュー4冊目】[負けを活かす技術][為末 大]
本文より。
今は多くの人に、負けや失敗とどう向き合うのか、ということが問われている気がしてならない。負けや失敗は本当に忌み嫌うべきものなのか、ということをきちんと理解しておく必要があると思う。 むしろ人生では、負けや失敗を避けようとするばかりに、逆に失ってしまうものがあるということにも気づいておく必要がある
『人間は、本質的なことを言うと、弱点の克服は能力の上では可能だが、性質の上では不可能だと僕は思っている。』
『将来の選択肢が増えそうなポジションというものを、いつも意識しておくことが大切だと思う。 中学生や高校生から、勉強することがなぜ大切か、と聞かれて、すぐに答えられるだろうか。いい高校やいい大学に行ったって何が変わるんだ。それでいったいどうするんだ、と思っている中高生たちもいる。 僕は、答えはシンプルだと思っている。世の中には、大学に行かないと就けない職業があるからだ。もっと言えば、一流の大学に行かなければ、就けない職業だってある』
『能力がどのくらいまで伸びたのか、という純粋な好奇心に、自分の勝利条件の軸を置けばいい。同じ土俵で勝負しなくていいのだ。 先にも触れたが、他人との比較である勝負で努力をすることは、実は僕は苦しかった。でも、自分がどこまで行けたのだろう、という好奇心を半分くらい持っていたら、日々新たな自分なりの発見があって、どんどん頑張れた。』
『お祭り的な、大興奮するような幸せもあるけれど、実はなんでもない日常の幸せこそ、本当の幸福なのではないか、と。 何かにつけて自分に我慢をさせたり、運動をするというのも、それに近いのではないかと思う。苦しい思いをして運動が終わった後の、あの解放感。この揺らぎをコントロールして、自分らしい生き方に持っていくのが、コツコツとした幸せにつながる気がする』
『どうせ最後は死ぬのだから、と。 その意識は今も持っている。だが、この醒めた気持ちはやがて、どうせ最後は死ぬのだから、今は思いっきりやりたいことをやろう、という気持ちを同時に生み出すことになった』
・『明らかな失敗というものは実はない、と確信するに至る。失敗というのは、「失敗した」とそのときに認識している自分がいるに過ぎない。ところが認識している失敗は、実際には、その後の過ごし方でいくらでもそうではないものに変わっていくのである。 本当の失敗や敗北とは、転倒したという結果ではない。転倒したまま起き上がらないこと。』
・勝利条件の話。
『本当に強い人というのは、「世の中はこういうものさしで動いているけれど、自分の勝負はここだ」と自分で決められる人だ。それを決断できるのが強さだと思うのだ。自分自身がゴールだという基準点があり、そこに向かっていけるのが、強さである。』
【読後レビュー3冊目】[就活という窓を通して見えるもの][古市 憲寿, 朝井 リョウ]
対談 「就活」という窓から見えるもの―新潮45eBooklet
- 作者: 古市憲寿,朝井リョウ
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2013/03/08
- メディア: Kindle版
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本文より。
読者の中には作家をすごく崇高なものだと思ってくれていて、「一冊でもいいから買って」とか「誰々に帯を書いてもらって嬉しい」というようなことは、幻滅するから言ってほしくないという人もいます。でも、逆にツイッターによって、作家が自作を一冊でも売りたい普通の人間であると知れ渡っていくのはいいことかなと思います。無駄にカッコいいイメージを作らないほうがいいかなと
・専門性はその人のいる市場によって左右される。どこに行っても通用する専門性とかあるわけない。もしくはインフレした期待があり、それに応える専門性を持つ人はかなり少ない。
【読後レビュー2冊目】仕事は楽しいかね? デイル ドーテン (著), Dale Dauten (原著), 野津 智子 (翻訳)
本文より。
人生とは、くだらないことが一つまた一つと続いていくのではない。一つのくだらないことが〈何度も〉繰り返されていくのだよ。
- どんなもの?
- 今まで読んだ本と比べてどこがすごい?
- 技術や手法のキモはどこ?
- どうやって有効だと検証した?
- 議論はある?(自分の中で浮かんだ疑問や反証)
また、アイデアが出るプロセスについても言及が無かった。そのため、③からアイデアを出すときには、リストを眺める際のフレームワークが必要だと感じた。
- 新しいと思った3点
・一旦アイデアを出すと、芋づる式にアイデアは出てくる。やってみる→分析する→目的との乖離を探す→やってみるを続けること。
・自分のミスからも成功のためのアイデアを探ろうとする姿勢。ポストイットの発想。
- この本を通して自分の生活を振り返ると?
- この内容を使える場面は?